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2026-02-05

日本における著作権登録とそのメリット・活用場面

近年、海外のお客様を中心に、日本国内での著作権登録に関するご相談・ご依頼が増加しております。
本稿では、日本の著作権制度の仕組みと、企業が登録を行うメリットについてご案内します。

1. 日本の著作権は「登録不要」で発生

日本では、著作権を取得するための登録や申請手続は不要です(無方式主義、著作権法17条2項)。
著作物を創作した時点で、著作権は自動的に発生します(著作権法51条1項)。

また、著作物の原作品等に著作者名(実名または周知の変名)が通常の方法により表示されている場合、その者が著作者と推定されます(著作権法14条)。

2. なぜ登録制度が存在するのか

権利が自動発生するにもかかわらず、日本の著作権法には登録制度が設けられています(著作権法75条〜78条の2)。
これは、著作権に関する事実を公示し、取引の安全を確保するためです。

3. 企業にとっての登録メリット

⑴ 事実の証明が容易になる

「いつ、誰が創作したか」という事実は、時間の経過とともに立証が困難になります。
文化庁等の登録原簿に登録することで、反証がない限り、登録内容が事実と推定されます(著作権法75条3項、76条2項、76条の2第2項)。著作権侵害訴訟等において、立証負担を大幅に軽減できます。

ただし、実体審査は行われないため、真の著作者でない者(僭称著作者)による登録も可能です。
この場合、真の著作者は抹消請求により対抗できます(フジサンケイグループシンボルマーク事件(東京高判平成9年8月28日判時1625号96頁)参照)。

⑵ 権利譲渡の安全性を確保できる(第三者対抗要件)

著作権の譲受けや担保設定を行う場合、登録がなければ第三者に対して権利取得を法的に主張できません(著作権法77条)。M&A、事業譲渡等において、登録は権利関係の明確化に有効です。

なお、相手方が背信的悪意者の場合は、登録なしでも対抗可能です(Von Dutch事件参照(知財高判平成20年3月27日平成19(ネ)10095)。

4. 登録の種類と活用場面

登録の種類 対象・要件 主な活用場面
実名の登録(75条) 無名・変名で公表された著作物 最大のメリットは、保護期間を「公表後70年」から「著作者死後70年」に延長できること。
第一発行(公表)年月日の登録(76条) 公表された著作物 保護期間の起算点の明確化、著作物・著作権者の公示
創作年月日の登録(76条の2) プログラムの著作物のみ(創作後6か月以内) 未公表ソフトウェアの権利証明、譲渡・ライセンス契約の準備
譲渡・承継等の登録(77条) 著作権の移転があった場合 二重譲渡リスクの回避、取引の安全確保
出版権・著作隣接権の登録(88条、104条) 出版権設定、実演家等の権利移転 出版契約、コンテンツ配信契約における権利保全

5. 登録によって推定されない事項

以下の点は登録によっても推定されませんのでご留意ください。

  • 登録対象が「著作物」に該当すること
  • 登録された権利者が真の「著作権者」であること

ただし、著作物や権利者を公に明示する目的で、第一発行(公表)年月日登録を活用されるケースもあります。

6. 登録手続の概要

著作物の種類 申請先
一般の著作物 文化庁著作権課
プログラムの著作物 SOFTIC(一般財団法人ソフトウェア情報センター)

申請には所定の書類作成および手数料の納付が必要です。


弊所では、お客様のビジネス状況に応じた最適な登録の種類をご提案し、手続を一貫してサポートいたします。
具体的な手続の流れ、費用、個別案件に関するご質問は、お気軽にお問い合わせください。

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